丸腰デパート・イケメン保安課
「七年間、片時も忘れた事はございません。手塩に溶かしてお育て申し上げた坊ちゃまが…こんなにご立派になられて…」

手塩に溶かす?かけて、じゃなくて?

それに立派って言うけど…幼少時代を聞いた今、その頃から主任は変わっていないんだと、私ははっきり確信持ちましたけど?

ある意味、病だね!

しかしミッチーは感極まったのか、ハンカチで目元を拭ってる。
でも…ウルトラマンのキャラクターハンカチって…しかも名前書いてあるっ!

「ミッチーは、いつまで日本に滞在するんです?」
家紋さんの質問に、ミッチーは笑った。
「一ヶ月程でございます」
「恋のバカンスか!」

何だよ…恋って。
それに恋のバカンスは歌だよ。

「ならば俺達のマンションに泊まってけ!」
マンション?主任ってマンションに住んでるんだ!
金持ちだなぁ…。

あ、東グループ会長の息子だったね。
当たり前か。

主任があまりにも変だから忘れてた。

「滅相もない!お世話をかける訳にはいきません」
「遠慮するな、ミッチー!なぁ?司!」
「ああ、ぜひそうして下さい」


…ん?

そうして下さいって、家紋さんが?
主任のマンションなんだよね?

あれ??
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