丸腰デパート・イケメン保安課
真っ黒?
まぁある意味、暗黒の世界への扉を開けられる人ではあるけど。

転んで汚れたとか?
…いや、そんな普通な訳ないよね?何たってマグロ漁船ですから。

「昴さんが黒いって何ですか?」

普通じゃないだろうと知りつつ、やっぱり気になる私…。

「うん、みんなには鳩が来てるのに、昴さんのトコにはカラスの群れしか来なかったんだよ」

カラス?!
ああ!だから真っ黒?
って納得しちゃダメ!

そもそもカラスが群れで人にたかる事自体おかしいよ!野性のだよね?!

「あれは笑ったな!カラスの群れが昴の周りで螺旋状に飛び交っていたな!」
笑い事?!

「笙こそ鳩ではなく、コウモリを呼んだだろう」

コウモリ!!
カラスより変さが格段に上じゃん!
主任こそ昴さんを笑えないだろ!

「幸子が言うには、俺からは超音波が発っせられているらしいからな!」

偉そうに笑う主任…その時点で人間じゃありませんから。
幸子の鑑定はどうだか知りませんが。


「ほほほ…思い出話が満開ですねぇ」
ミッチーは、お茶をすすりつつ穏やかな恵比寿顔…。

満開に咲かせられても…私には、あなたがたの変さを際立たせる話にしか聞こえません…。
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