丸腰デパート・イケメン保安課
「何でっ?!そんな事を聞くんですか!」
「さっきも言ったじゃん?主任は桜田ちゃんを本当に好きなんだってさ」
「それは…」

確かに聞いたけど…。


主任ってああいうノリの人だから、プロポーズは私的には毎日の挨拶みたいな感覚になってるんだよね。

でも私…主任に本気かどうかって聞いた事なかったな。


「主任が、本気だって言ったんですか?」
「ううん、聞いた事ない」

栗田さん?!あっさり覆した?!

「僕も聞いた事ないや」
ちょっ…貢さんも?!
「そう言えば、僕もだ」
家紋さんもか?!

「聞いた事ないくせに、何で本気だって言い切れるんですか?!」
ノリの可能性もあるんじゃないのよ!

「そんな怒らないでよ、桜田ちゃん」
「怒りますよ!」

だってみんな、確証無く言ってるだけじゃない!

「聞かなくてもわかるんだよ。僕達は」
「うん、わかるわかる!」
「蹴られても蹴られても、笙が桜田さんと一緒に居る時は楽しそうだ」

楽しそう?ただテンション高いだけじゃない?

わかんないよ!そんなの!

ため息をつく私を見て、家紋さんは意味深に笑って言った。

「それに、桜田さんも笙を嫌いではないでしょう?」

「……!?!」
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