丸腰デパート・イケメン保安課
業務5 綾美と笙

綾美ストーカー事件

12月です。

師走です。


保安課勤務9ヶ月に入った私は、今日も激動の一日を終え、一人帰路についております。


12月ともなると、暗くなるのが早い。
寒いしさ。

こうして寒空の下、住宅地の中をトボトボ歩き、一人暮しの部屋に帰る…冷えた空気に淋しさが込み上げる季節だよね。

クリスマスもあるし、誕生日もあるのに…彼氏もいない…。

ため息…そしてなぜか主任が脳裏に浮かぶ。

「?!」

慌てて頭を振って主任を脳裏から追い払う!
主任は彼氏対象じゃない!

絶対に無いから!


でも主任って気を使う所もあって、仕事が遅い時は送ってくれたりしてくれるんだよね。
自宅は反対方向なのにさ。
それで、私が部屋に入るまで見届けたりしてくれるんだよ、これが。

そういうのって、何か女心が揺れるよね。

だからって結婚は無いけどさ!


違う事を考えよう…。

そうだ、今夜は何を食べようかな?
昨夜は煮物と焼き魚だから、今日はパスタにしよっかな!

料理は好きだから、あまり面倒臭いとは思わないんだ。
作る方が経済的だしね。

パスタ、明太子にしようかな?それともペペロンチーノ?

お腹空いてきた。
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