丸腰デパート・イケメン保安課
ジョージ?!焼き鳥屋がジョージって!!

じゃなくて!
どうやって数秒で送られてきたぁっ?!

いや、違う!!

「足音!!」

地面にへたりこんだまま後ろを振り返った。

足音………なくなってる?
良かったぁ………。

気が抜けた私は、そのまま地面に転がった。
どうなるかと思った。

[もしもし?綾美〜]
私の携帯から主任が呼んでるし。
「…目の前にいるんだから携帯切ってよ」
[トランシーバー遊びだ]
「こんな至近距離でトランシーバーも無いだろ!」
この緊急時に遊ぶな!

ちぇっ!と舌打ちし、携帯を切る主任…何を残念がってんだよ。

でも…まさか本当に主任が来てくれると思わなかった。しかも数秒で。
どうやっては突っ込まないでおこう。助かったのは事実だし…昴さんにも御礼言わなくちゃ。

「主任…本当に来るとは思わなかった」
「何を言う!綾美が呼ぶから来たんだろうが!」
まぁ、確かに呼んだけど。
「綾美に誘われたら来るに決まっている!」
「誘った訳ではないよ?!それは違うから!」
念を押すけど!

でも…何で私、とっさに主任を呼んだんだろう。
いつもうるさいと思っているのに、なぜか主任に助けを求めてた…。
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