丸腰デパート・イケメン保安課
「綾美〜自分の事だろう?少しは真面目に捜査協力しろ」

うわ!
勝手にストーカー事件と断定したくせに、私が非協力的だと責任転嫁?

「桜田ちゃん、捜査は色々な視点で見て煮詰める物だよ」
「うん、ストーカーも可能性の一つと考えてさ?」
「まぁ…それはそうですけど」
栗田さんと貢さんの言い分もわかる。

けど…あなた方、好奇心で瞳が輝いてますから!
ストーカーを望むかの様に!

でも、ストーカーだろうが変質者だろうが、怖かったのは事実だし、捕まらない限りは夜道歩けない事には変わりないしね。

「…わかりました、協力しますよ」
「やれやれ、やっと自白する気になったか!」

小指で耳の穴を掻きながら得意げに笑う主任…。

くそ…何か腑に落ちない…!







そして就業、帰宅。

今夜も一人で帰宅する私…は、見せ掛け。

実は帰宅ルートに、保安課の五人が散らばって隠れてるんだよ。
みんなとは、イヤホンマイクで連絡が取れる様になってる。

本格的だよね?

『綾美!怪しい気配を感じたらすぐ教えろ!』
主任。

…怪しい気配なら、すでに感じてる。

張ってるみんなの気配が怪しいんだっ!!

特に主任がね!
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