丸腰デパート・イケメン保安課
「私が北斗読んだらダメですか?おもしろいんですよっ!あと、フォローする気が無いなら黙っとけっ!!」


あ〜……息が切れる!!
これって過重労働じゃない?

だから給料割増なのかぁ?!
だから女子社員は私だけなのかぁ?!


昴さんはため息をついた。
「相変わらず…朝から騒がしい奴らだ」

天井をあおぎ、ゆっくりと両手で長い黒髪をかきあげた。

「桜田綾美?新入社員か…俺は畠山昴…よろしく」

うおっ?!何だあっ!

思わず心中で叫んだ。

だって…この人もすっごい美形!!

サラサラの長い髪、切れ長の漆黒の瞳…。

何て言うの?
例えるならロールプレイングゲームに出てくる美形魔導師!!

妖しい美貌が…ミステリアス!
栗田さんの言う通りだ!

ミステリアス美形だっ!

何でこの保安課ってイケメンしかいないの?!
よく揃えたなって感心するよ…。

だけど悔しい…1番のタイプが1番変な主任って事が!

何なの!ホント!

「…ニャオーン」

「ニャオーン?」

今…猫の声がしなかった?

主任を見た。
…ネクタイを頭に巻いて遊んでるし。


馬鹿?

とすると、主任の声真似イタズラではないね。
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