丸腰デパート・イケメン保安課
主任はリビングテーブル…なぜか上で大の字で爆睡中…。

この人、寝方までおかしい!

実は私も寝てたんだけど、目が覚めちゃった。
見回すとみんな寝てるし…静かすぎてつまんない。


時計は12時回ってる。

って事は…誕生日じゃん、私の。


お酒の酔いが覚めてきたせいか、少し頭も痛いし。

頭を軽く振って立ち上がり、ベランダに出た。


街には色とりどりのイルミネーションが光っていて、まだ眠ってない人達もいるんだなぁって思えた。

クリスマスだしね。

夜風が肩にあたり、身震いをした。
やっぱり冬の夜は寒いね。
頬に刺してくる痛いくらいの冷たい冷気も、冬なんだなって感じ。

寒いけど…何か今年はいつもと違う。
多分、一人じゃないからかな?

保安課…馬鹿みたいにハイテンションな人達だけど、何か…楽しくなっちゃう自分がいるんだよね、最近。

考えて笑った。

特におかしい主任の事をね。


「……綾美ぃ〜」

呼ばれて振り返ると、ベランダ窓の前に主任がいた。
眠そうに目を擦りながらベランダに出て来る。

「風邪ひくぞ〜?」
毛布を差し出してくれた。
いや…むしろ、上半身裸のあなたの方が…。
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