丸腰デパート・イケメン保安課
「はははっ!久しぶりだな!DEAD・or・ALIVEの選択なんてな!」

何笑ってんだ!主任!
大体久しぶりって何だよ?

生か死かの危機が、人生で何度もあってたまるかっての!


『スタンプは最低でも5つ押さないと即死亡ですからね!』
「死亡?!」
しかも即死かっ!

『わっかりましたねぇ?』
「わかりましたぁ〜」

それでいいのっ?!

理解できねぇ――!!

何で年末!今年も無事に過ごせたと思い返す日!
こんな日にゲームで命奪われなきゃならないんだよ!

帰りたい…帰りたい…。

「綾美!張り切って行くぞ!」

帰りたいよ――!!







やる気満々の主任が先導し、私達は1番手前のドアの前に立つ。

「主任!用心して下さいよ?」

何が出てくるかわかんないからね!
本田の登場で実証されてるんだから!


「少し気を抜きなよ、桜田ちゃん」
抜きすぎなんだよ、あんたらが。
『わたくしが、味見も兼ねて気を抜きましょうか?』

本田!?!

「いいいっいいです!結構です!」
気なんて抜けるかぁ!


「ん?開かないぞ!」
主任がドアノブに手を掛けて、押したり引いたりしてる。

開かないの?

「何をしてる、笙」
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