丸腰デパート・イケメン保安課
「何ですか!それ!」


いきなり霊って何だよ!
確かに昴さん、ミステリアスではあるけどさ…。

納得できる様なできない様な。

「昴が夜行性なのは、そういう意味なんだぞ?綾美」
「…そういうって?」
「つまり、夜は幽霊狩りをしているからだ!虫取り網でな!」

虫取り網っ?!

「それで捕まる霊ってどんなんだよ!」
「こんなんだ!」

主任が本田を指差した。

…ああ。
それは納得。


ん?と本田は耳をピクピクさせた。
『よくわかりませんが、何となく馬鹿にされている気がするのは気のせいでしょうかね』


さすが妖怪。
勘がいいな。

…いや、それはどうでもよくない?

問題は、何で私達が結界にいるのかって事だよねっ?!

よく考えたら、ただ単に封印されてる暇な妖怪に遊ばれてるってならないか?!
それよりも!
私達までこのまま封印されたら…!


怖い!!
ものすごく怖い!!


「早くここから出ましょうよっ!」
「どうしたんだ?綾美。いきなり帰りたいなんて」

いきなり?!
最初から帰りたいって言ってたよね!私!
聞いてなかったのか!


うあ〜っ!そんなのどうでもいいやっ!


「帰りたいの!私!」
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