丸腰デパート・イケメン保安課
パンダだ!
このパーツはパンダだ!

手を頭に伸ばし、耳に触れた家紋さん。
「本当ですね、耳ですね」


冷静だあぁっ!

「司さんはパンダニャンだ?俺は猫みたいニャン」
「ああ、どうせなら虎が良かったのに…」
「えり好み以前の問題だろっ?!少しは焦れ!」

「始まったか、変化が」

昴さんが呟く。
変化って、何?

「この世界に慣れ始めた人間は、動物化してしまう」

動物化?!

慣れると変化するって事は…私は慣れてないから大丈夫なんだ?

「動物化するのかぁ〜!やっぱりここは動物の森ニャン」
「妖怪になるのではなく、哺乳動物で良かった」
「良くないよ?!」

この世界だけじゃなく動物化にまで順応してる場合か!!
ピンチなんだよ?
理解してんの?


「どうすれば変化を防げますか!」
「完全変化の前に、この世界を脱出する事だ」
「昴さんの結界でしょ?!何で動物化?」
「さぁ…」

さぁ?!


…どうでもいいや。
みんなが動物になる前に出よう!!

「主任!!」

私は、本田とまだ遊んでいる主任を呼んだ。

置いて行っても自力で脱出できそうな人だけど、一応連れて帰らなきゃ。


「何だ?」
「主任!!帰りますよ!」
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