丸腰デパート・イケメン保安課
「…主任?」
「悪い!俺、戻る!」
え?!
「会長の目を盗んで来たからな!…返さないと」
何を?!
主任は携帯を閉じると、慌ただしくポケットに突っ込んだ。
それから保安課を見渡し、いつも通りに笑った。
「じゃあな!俺は明日、アメリカ圏内に入る!」
圏内?
「電波が届く所に居るんだぞ?笙」
電波?
「面倒臭いから思念波を送れ!」
思念波?!
いや、そんな事はどうでもいいだろ!私!
主任…出て行っちゃったじゃないかああっ!!
訳わかんない会話に気を取られている間に!
っ…どうしよう。
何にも言えなかったよ…。
何にも……。
主任、行っちゃうのに。
アメリカに行っちゃうのに。
……とん。
背中を押される感覚に、私は顔を上げた。
振り向いた視線の先には、家紋さんの微笑。
今、背中押したの…家紋さん?
見つめ返す私に、静かにうなづく。
………追いかけろって?
でも…私、何を伝えればいいのかもわかんない。
何か伝えたいと思うのに、出てこないんだよ。
でも………。
追いかけないと後悔するかもしれないのは…わかる!
自然と、身体が反応してた。
「悪い!俺、戻る!」
え?!
「会長の目を盗んで来たからな!…返さないと」
何を?!
主任は携帯を閉じると、慌ただしくポケットに突っ込んだ。
それから保安課を見渡し、いつも通りに笑った。
「じゃあな!俺は明日、アメリカ圏内に入る!」
圏内?
「電波が届く所に居るんだぞ?笙」
電波?
「面倒臭いから思念波を送れ!」
思念波?!
いや、そんな事はどうでもいいだろ!私!
主任…出て行っちゃったじゃないかああっ!!
訳わかんない会話に気を取られている間に!
っ…どうしよう。
何にも言えなかったよ…。
何にも……。
主任、行っちゃうのに。
アメリカに行っちゃうのに。
……とん。
背中を押される感覚に、私は顔を上げた。
振り向いた視線の先には、家紋さんの微笑。
今、背中押したの…家紋さん?
見つめ返す私に、静かにうなづく。
………追いかけろって?
でも…私、何を伝えればいいのかもわかんない。
何か伝えたいと思うのに、出てこないんだよ。
でも………。
追いかけないと後悔するかもしれないのは…わかる!
自然と、身体が反応してた。