丸腰デパート・イケメン保安課
日本庭園美術館の様な庭…石畳の上をビクビクしながら歩く私。

目の前には、主任の大きな背中と…敏腕課長のお尻。
尻尾振ってるよ、課長。
のんきだなぁ…。


「笙、早く来い」
みんなはすでに、料亭の玄関前。
何でそんな普通にしていられるのかが不思議だよ。

「すまんすまんっ!入口で突然綾美が発情してな!」
「してないよっ!!」

言い訳が私の発情か?!
それ言ったら、初対面で突然プロポーズしてきたあんたは何様だっての!!

「ちなみに、今日はピンクで攻めるそうだ」
「何の話ですか?!」

あなたを責める事はあっても、攻める事はない!


「ほぅ…ピンクですか。これはまた満開な…」
「脇の紐を団子結びにされちゃうと困りますよね?」
「俺はワンタッチが楽でいいな!」
「ワンタッチは風情が無いだろう」

「何の話でそこまで引っ張ってるんですかっ!訳わかんないコメントしないでくれます?!」

「何って…紐パンの話じゃないの?」
栗田さんが言った。

ああ…紐パンね!成る程!

「って!それこそ何の話だあっ!」
「あ!綾美…紐パンじゃなくて貝殻派か!」
「履けるかっ!って言うか、貝殻は無いでしょう!」

海の妖精か!私は!
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