丸腰デパート・イケメン保安課
「中に入ったら、説明聞かせてもらいますからっ」

敏腕課長の件だって、うやむやにされてるってのに!

「説明…エアコンの使用注意事項でいいのか?」
「違うって昴さん。扇風機だって桜田ちゃん言ったでしょ〜?」
「言ってないよっ!」


どこから湧いて出てくるんだよ!そんな話!
会話の流れにカスリもしてないじゃないか!

絶対に説明吐かせてやるぅ!








私達が通されたのは、料亭の奥の間。
10畳くらいの広さがあり、床の間にはさりげなく美術品らしきものも…。

大丈夫かな?
この人達、壊さないかな?
強盗の目の前に置くより危険だと思うよ?

中央には、人数分の食卓の用意が整っている。
端には、平らなお皿と水…敏腕課長の席かぁっ!!


「さて…俺はここだな」

主任が座る。
主任の席だったのっ?!


「そこは敏腕課長の席だ、東」
あ…昴さんがまともな突っ込みを。

「そうなのか?」
「そうだ」

昴さんは、力強くうなずいた。

「そんな平らな皿で食事をしたら、皿まで綺麗に舐める事になる…料亭の人が、洗った皿か汚れた皿か分からなくて困ってしまうだろう?」


わぁ―おっ!そこが突っ込み所かよっ!!
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