丸腰デパート・イケメン保安課
でも実は…保安課は特殊な部署らしく、同期の他部署の人より給料高めなんだよね。
それに関しては、素直に超嬉しいんだけどね!


保安課…頑張って仕事やってやろうじゃないの!!





気合いは入った。
しかし…保安課の場所がわからない。

仕方なく、私は近くに見えた管理課のドアを開いた。

とりあえず、場所がわからないと仕事できないし。


「すいません…保安課の場所を教えて頂けませんか?」

管理課のお兄さんは、ぎょっと身をすくませ、二・三歩、後退りをした。

「…保安…課…」

…何ですか?

ナゼそんな片言なんですか?日本語学習中の韓国人みたいな…。

「あの〜…」
「あ!保安課ね!もしかして…君が新入社員の」
「はい、今日から勤務の桜田です」

オフィスの中が、突然ざわついた。

何?何なのよ?!この空気!

あれが新入社員の…
保安課の…
東さんが騒いでた…
可哀相に…
うん、気の毒に…
普通の感覚を失うよ…
今日が見納めかも…
ちゃんと遺言書いたかな?…

何?このボソボソとした呟きの風は…?

怖いんですけど?!

「っとりあえず!保安課!教えて下さい!」

初出勤で遅刻しちゃうよ!
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