丸腰デパート・イケメン保安課
笑いながら、女性達の質問に応えている主任…会話が弾んでそう。

楽しそうじゃない?

何か…腹が立つなぁ…。

いっつも私に結婚って迫ってくるくせに!

いいよ!もう口聞いてやらないからっ!


「失礼…お話していただけませんか?」
「え?」

振り向くと、背の高い30代くらいの男性が立っていた。
番号18の…沢口さん?

「若い方もいるんですね?驚きました」
笑う沢口さん…。

あら?爽やかでちょっとイイ感じ?


「爽やかなもんかっ!俺の方が艶やかだ!」
「?!何?」

艶やか?!

いつの間にか主任が後ろに!って言うか、つい5秒前は向こうに居たよね?!
しかもまた思考読んだ?!

「綾美はな!生まれた時から俺が唾を付けておいたんだ!」
生まれた時?!そして唾っ?!

激しく嬉しくない!

「何人たりとも割り込む事はできん!去れ!!」
いきなり相手に向かって失礼だなぁっ!!そして私にも!!


主任の勢いに押され、沢口さんは去っちゃったよ…。
心の底から同情するよ。

「ふぅ…危なかったなぁ?綾美!奴は橋幸雄だったぞ?」
「どこが橋幸雄って見分ける基準なんだよっ!」

真実の大馬鹿だよっ!あんたは!
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