丸腰デパート・イケメン保安課
「うぅ…気が進まない…下着どころではないのに…」

昴さんは龍王が気掛かりで仕方ないみたい。
うづくまり、頭から白い布を被りため息…。

よく見るとこの布、シーツなんだ。

「龍王は体力ないから…今頃…鼠の大将のパシリにされてるかもしれないぃ〜…」

鼠のパシリ?!


「うるさいぞ!昴!張り込み中だ!死相を消せ!」

死相?!

つーか、主任の声の方がうるさいよ!


「一つ疑問があるんですけど…」
みんなで息を潜める中、隣の栗田さんに小声で聞いた。

「どしたの?」
「これって窃盗と家屋侵入事件ですよね?警察に任せないとダメなんじゃないですか?」

市民の義務じゃない?

「まだ通報する段階じゃないよ」
「なぜですか?」
「もし社内の人間の犯行だったら?」
「内部犯行って事ですか?」

会社にとっては警察沙汰は避けたい?

「社内の者だったら、警察来た時点で行動止めるだろうから捕まらないじゃん?なら、俺達保安課が捕まえて、それから会社の判断を仰げるし」

成る程…そういう事か!

ただのお遊び部署かと思ってたけど、ちゃんと考えてるんだなぁ。

かなり以外…。

「…僕、眠くなってきましたぁ」
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