悪魔な彼氏と甘々ラブ・
で?
何スか、この教室。
いや、教室ってーか、もう、アイドルのコンサート並の人の数。
4組の教室には、もうほとんど男子が見当たりません。
「智樹さま~!!こっち向いてぇ~~!!!」
「智樹さま、笑顔を!笑顔をお願いします!!」
「智樹さま、何かお飲み物でもいかがですか??」
ここはどこだ??
学校に来てたはずなんだけど・・・ココ、どこ?
大体、いちいち名前に「様」とかちょっと引くし。
今時あんなんにいちいち反応する男とか・・いるわけないよね。
「・・・っせんだよ!黙ってろってーの。智樹がウザがってんだろ、群がってんじゃねーよ!女子共!!!」
罵声が響いて、一瞬にして女子の黄色い声が聞こえなくなる。ここでやっと、雪村の姿が見えた。
雪村は、机に座ったまま、イライラしたように顔をゆがませてて、トナリには、さっき罵声をあげたらしい男子が、女子をにらむようにして立ってた。
「あんたさぁ、智樹様のツレでしょ?智樹様に用があるんだから、いちいち入ってこないでよねー!!」
どこからか女子が叫ぶと、それに賛成の声が加わった。
「はぁ!?智樹がウゼェつってんだから、注意すんのが普通だろが!!」
ここで男女のバトルのゴングが鳴った。
でも。ここでそのゴングに静止をかけるヤツが一名。