悪魔な彼氏と甘々ラブ・


 「・・・親が・・」

 「親が・・何?」

 「親が連れてきてくれなかったんだよ・・」

 「そーなの?」


知られざる真実に、ちょっとびっくり。
普通、水族館とか動物園とかって家族みんなで来て楽しむもんじゃん。


コイツ・・・。
けっこうさびしい家庭で育ったのかも。
だからこんな悪魔男に育っちゃったんだわ・・・(涙)


 「・・おい、ヘンな想像すんなよ。俺がさびしい家庭で育ったんだ・・・とか」

図星をつかれてカチーンって固まる。
何でこの男はこんなに鋭いかな・・・・


 「いるか見るんだろ?早く来いよ」


入場料を払うために離してしまった手をまた、つなごうと雪村が手を差し出してきた。


ドキン。


心臓がはねる。
あぁ、やっぱりコイツ、悪魔だ。。
こんなにも簡単にあたしの心を持ってくんだもん。


多分あたし、今真っ赤だよ?
どうしてくれんの・・・。


とか思いつつ、おもいっきり手はつなぐ。
ひゅっと握った手のひらに、
少しの予感が・・・芽生え始めた。






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