childhood.
カッターナイフを振りかざしたのに、先生は傷ついたのに、

それでも先生はかすかに笑って僕を見る。腕には赤い染みが出来ていた。

「ごめんなさい、でももう手遅れなんです」

その時丁度飛行機のエンジン音が聞こえた。


僕はもう完全に存在しない人間だから。

だからその手を離してよ。でないと、僕はまだ……
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