先生達、後で後悔してもしらないよ。
「うちの海人が授業に参加しないのは…先生の授業の仕方がおかしいからではないですか?問題集にしても…分かっているから出さないのであって怠けているからではありません。坂本先生、2学期はきちんとした授業をお願いしますよ」

「それは…もう十分に承知しています。夏休み中に私たちで坂本先生の授業の改善を行っていきますので…」
と教頭先生が言うと。
「お願いします」
と高飛車な態度をとって海人の母親は会議室を出て行った。

「坂本先生…」
他の先生たちが会議室を出て行く中で。
私だけが教頭先生に呼び止められた。

「坂本先生…あなた新任ですよね?それなのに、保護者の方に対して…あの言い方。もっと気をつけて下さい。それに2学期は海人君には5をつけなさい」
と言った。

教頭先生も。
度重なる海人の母親の苦情にヘトヘトなっているみたいで。

文句や苦情をこれ以上言われないために。
海人の母親には逆らわないようにしたのだ。


校長を目指している教頭先生も自分の評価を気にしている。
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