先生達、後で後悔してもしらないよ。
その日は部活も休みで。
私たちは下校した。


下校する前に
「1週間後の宿泊研修…あるのかな?」
と下駄箱の前で美奈が話しているのが耳に入った。
2年生の子があんなことになっているのに…
宿泊研修どころではないだろう。


そして、坂本先生も2年生の教室の前で。
生徒達が
「よかったね。学校がイジメはないって言ってくれて…もし…イジメで自殺したって騒がれたらヤバかったよね?」

小声で話す生徒達。

「うん。私たち美晴に直接、手を出していないけれど、みんなではやしたてたりしたもん。それに、ずっと見ていたし…」
この子達は…友達がイジメを苦にして屋上から飛び降りたと知っている。

それなのに…
何も感じないの?
罪悪感とかないの?
どうして“よかった”と言えるの?

生徒達が怖くなった…

自分に“土下座しろ”と言った海人の顔。
クラス中に響いた“やめろ!!”コール。
急激に思い出した…

どの子も。
そんなことで人は傷つかないと勘違いしている。

だから…みんな、笑っていた。

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