先生達、後で後悔してもしらないよ。
それなのに。
その子が成績がクラスで最下位だと分かると…みんなでイジメました。
髪の毛が汚いからと言って女子トイレで頭から水をかけ、石鹸で洗えと命令し、また水をかけるというイジメもありました。
クラスのリーダーの子の命令で…ボールを1人ずつ、その子の体に当てました。

つらそうでした。
痛そうでした。
でも…痛いって言ったらまた、ヒドイことをされると思って我慢しているみたいでした。

私たちは何もできませんでした。
その子を助ければ…自分がイジメられる…
それが怖かった…

でも。
こんなことになるなら…」

2年生の子はそこで泣き崩れた。

後悔しているのだろう。

隣の2年生−宏美がマイクをとる。
宏美は先生達まで美晴をイジメたという事実を話すのだ。


「その子が飛び降りる前、ゴミ箱が燃えるというボヤ騒ぎがありました。原因はタバコの火でした。先生達は私たちの持ち物検査をしました。
だけど…私たちはボヤ騒ぎが起きた時点で…先生達が持ち物検査をすることは分かっていました。

だから。
本当にタバコを吸ってボヤ騒ぎを起こした子は…飛び降りた子に罪をきせようとして…友だちに教室からその子を連れ出させて、その子のカバンにライターとタバコを入れました。

そして…先生に見つかりました。
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