先生達、後で後悔してもしらないよ。
「沙耶、瑠美。お前達は私立の特進に推薦して欲しいって言っていたよな。このままだと、私立に推薦はできないぞ」

汚い!
汚い!
先生という立場を利用して、受験を使って脅すとは。

「それでもいいです。私たちは…受験もできないほど悪いことをしたのですから…」

「私もです。私たちは毎日、学校に来たり、友だちと遊んだり…楽しく遊んだりすることができます。でも…美晴は違います。死んじゃうか…生きても車椅子か寝たきりの生活なんです!私たちは歩けたり…笑いあえたりするだけで幸せだって分かったんです。だから…高校なんてどこでもいいんです」

朋ちゃんが言った。


私たちは分かった。
私たちは…やっと、分かった。

毎日、朝起きて、ご飯を食べて、自分の足で学校に行く。

授業を受ける。
友だちと話す。
笑いあう。

夜になれば…テレビを見たりして、悲しんだり、笑ったりする。

お風呂に入る。
お父さんとお母さんと話す。
ケンカする。

当たり前のような毎日が。
どんなに幸せか。
分かった。


だけど。
ある日、突然…幸せが壊れるということを知った。


< 187 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop