先生達、後で後悔してもしらないよ。
「ごめん」
美晴がか細い声で謝るけれど。
はやし立てている、みんなには聞こえない。


「どうするんだよ?美晴…彩音は弁償だって。でも…お前のうち貧乏だから、弁償できないよな!!」

裕貴が言う。

この裕貴は3年生の貴大先輩の弟で性格も貴大先輩に似ていて。
美晴に暴力的なイジメを始めたのは裕貴だった。

裕貴は何も言わない美晴の前に立つと。
「弁償出来ないなら…そのプリントを破けよ」
と言って。
美晴からプリントをとると、ビリビリに破ってしまった。


その日から…
美晴の持ち物がなくなるようになった。

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