先生達、後で後悔してもしらないよ。
次の日、美晴の教科書がゴミ箱から出てきた。
ゴミ箱に隠したのは裕貴や裕貴と親しい友達。

やりたくなくても裕貴に“やれ!!”と言われたら拒否はできない。

拒否でもしたら。
裕貴に1発、殴られて。
貴大先輩からも“俺の弟の言うことを聞かなかったな”
と殴られてしまうから。

普段、美晴の物は“汚い!!”と言って触らないくせに…
こういう時ばっかりは触る。


1時間目は英語だった。
英語の担当は中山先生。
中山先生は3年生の東先生と同じように。
教頭先生になって、この学校を出ていきたいと強く望んでいる。

東先生が3年生の先輩たちの高校進学率を上げようとしているのと同じように中山先生も。
私たち2年生の成績を上げようと必死だ。

中山先生だけではない。
社会の先生も。
理科の先生も。
私たちに期待している。

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