先生達、後で後悔してもしらないよ。
英語の次は数学。
数学の時間。
私たちクラス全員は先生が出した超難関問題に答えられず、東先生から

「お前たちはどうしてこんな簡単な問題も分からないんだ?今の3年生が君たちぐらいの時にはスラスラとこんな問題を解いていたぞ!!」
とお説教を受けた。

いつもは…
「お前たちは3年生よりできがいいから期待しているぞ」
とおだてたりするのに。

そして。
このお説教が裕貴や加奈子の怒りを爆発させた。

「どうして、頭の良い俺達まで説教されないといけないんだよ!!ムカつく」
裕貴は椅子を蹴った。

裕貴や加奈子やみゆきは自分たちが1番頭がいいと思って人を見下している。

だから。
人から命令とかお説教とかされるのは大嫌い。

「美晴!お前がバカだからいけないんだよ」
そう言うと、裕貴は美晴の頭を叩いた。

美晴の髪の毛からは大量のフケが落ちた。
「汚い!!お風呂、入っているの?」
加奈子が叫ぶ。

「ねぇ…美晴。キレイにしてあげようか?」
加奈子がそう言って、みゆきと彩音に目で合図した。

みゆきと彩音が美晴の腕をがっちりとつかんで、トイレへ。

「お前たち…何するんだ?」
楽しそうに裕貴が聞く。

女子トイレの入り口のドアを閉め、みゆき、裕貴、加奈子、彩音が美晴の前に立った。

「今からキレイにしてあげる」
そう言うと、加奈子はバケツの水を思い切り、美晴にかけた。

「じゃあ、次はシャンプーね」
石鹸を泡立てて、それを美晴の髪の毛に載せた。

「ほら…せっかくのシャンプーなんだから…もっとよく洗えよ」
裕貴が美晴の背中を蹴りながら言った。

美晴は恐々と自分の髪の毛に手をやり、髪の毛を洗い始めた。

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