あたしがあんたに惚れたわけ
ドンッ
「痛っ!」
「すっすいませっ」
(だ~もう!痛いな~って…)
「「あっ」」
そこにいたのは、またもやあたしにぶつかってきた、あいつだった。
「あんたっ、朝もあたしにぶつかってきたでしょ!!」
「すいませっ、でも、あのときはあなたもぼーっとしてたでしょ」
「はぁ~?!待ってって言ったのに、すぐ逃げちゃったじゃない!」
「逃げたんじゃありません。急いでたんです!」
二回もぶつかってきたあいつは、ぶつかってきたくせに、言い訳しはじめた。
「わかったわかった。美古都もきみもとりあえず座ろーか」
「えっ~?…!!!」
あたしとあいつの言い合いをさえぎったのはマリアだ。
そして、あたしとあいつは、クラスのみんなの注目の的となっていた。