あたしがあんたに惚れたわけ

(やばっ!!)

「まぁ、ドンマイだよ。美古都~」

(ドンマイじゃないから!)

「これで、クラスの人気者じゃん!」

(いやいや、完全に冷ややかな目なんですけど)

入学そうそう注目を浴びてしまったあたし。

「はぁ、あなたのせいで俺まで冷ややかな目で見られてるんですけど」

(はぁ~!!!!!?)

「意味わかんない!あんたがぶつかってきたのが悪いんでしょ?ってか、あやまるときはおどおどしてるくせに、言い訳は得意なんだねっ!」

ちょっと嫌みを言ってやった。…つもりだが、

「これだから、いかにも頭ん中空っぽそうな人ってやだよ」

「んだと~!!」

もう爆発寸前。頭ん中空っぽは関係ないだろ。

「お~い、美古都~」

「あぁ~?!っつ!!」

またもやマリアによって中断された、あたしとあいつの言い合い。
そして、またもやクラスのみんなはあたしとあいつに注目。

でも、今度はみんなあたしとあいつを見て笑いだした。
おかげで、あたしの堪忍袋の緒が切れることはなかった。

やれやれ。
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