サイケデリックトランスと俺
休憩室に入った俺は、この会社に入ってからの生活を思い返していた。
毎日朝早くに起きて夕方五時まで仕事をする。
会社の寮は店の二階にあるので、終わったらそのまま自室へと戻り、風呂に入ってから飯を食って寝る。

ただそれだけの生活。

毎日同じサイクルで時間が過ぎていくので、何の変化もない。
ここでの生活で、楽しいと思える事が何一つないのだ。

考えれば考えるほど憂鬱になってくる。

こんな時は大好きなサイケのパーティーにでも行って、パ～っと踊り狂って、ストレスを発散させたい。

しかし仕事の休みは水曜日固定なので、週末しかやらないクラブパーティーには行く事ができなかった。
こんな生活が続いてるんだから、ストレスはどんどん溜まる一方だ。

「ピピピピピピピピ」

そんな事を考えていると、突然休憩室にメール受信音が鳴り響いた。

裕輔「ったく、人が考え事をしてるって時にいったい誰だよ…」

俺は携帯を開き先ほど受信したメールを見てみた。


[久しぶり～！最近何してるの？？ってゆーか私の事覚えてる？？]


…………。

誰だっけこいつ。
全然覚えてない。

一人称が私ってことは、女だよな？
うーん…誰だろう。
考えても考えてもこいつが誰なのか一考に思い出せない。

[ごめん。この携帯水没しちゃって、メモリー全部飛んじゃったから、誰が誰だか分からないんだよね。だから悪いんだけど名前教えてくれる？]

誰だか分からない相手だったので、とりあえず無難な返事を返しておく事にした。
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