サイケデリックトランスと俺
裕輔「おい!俺は仕事で疲れてるんだ!何回も何回もしつこく電話してくんじゃねぇ!うるせぇんだよ!」

「そんな…いきなり怒鳴らなくてもいいじゃん…」

声の主は思った通り聞き覚えのある人物。

麻美だった。

しかし気になるのはその声。

泣いてる?

裕輔「おいおい何なんだよ。俺が怒鳴ったから泣いてやがるのか?いい加減にしてくれ」

麻美「泣いてないもん…」

裕輔「泣いてるじゃねぇか!」

麻美「泣いてないもん!」

いやいやあきらかに泣いてるだろお前。
泣いてるか泣いてないか何て、声を聞けば普通誰だって分かる。

つーか、泣いてる女程面倒臭い物はない。
いったい俺が何したってんだ糞ったれめ。
なにか泣かせるような事でもしたか?
ヒンヒン泣きやがって。
そんな事をいちいち考えるのもめんどくせぇ。

裕輔「つーか何の為に電話してきたんだよ?なんか話たい事があるから電話してきたんだろ?泣いてるだけじゃ話にもなりゃしねぇじゃねぇか」

麻美「うん…ごめんね…」

ごめんね?
俺は今なぜ謝られたんだ?
意味不明だ。

裕輔「お前は俺に何に対して謝ってるんだ?話がまったく見えねぇ。話す気があるなら、何を話したいのかちゃんと説明してみろ。それができないって言うんなら、俺からお前に話す事はもう何もねぇ。電話切るぞ?」
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