サイケデリックトランスと俺
麻美「ヤダ!お願いだから電話切らないで・・・あのね、信じてもらえないかも知れないけど、私は裕輔君とずっと連絡とりたかったんだよ…?でも彼氏ができて、男友達と全部切れって言われて…それで仕方なく裕輔君とも切らなくちゃいけなくて…でもね、裕輔君とはずっと友達でいたかった…」

麻美は号泣しながらそう答えた。

裕輔「お前の気持ちは分かった。だけど俺は男に言われたからって男友達を切るような奴は嫌いだ。大体にしておかしいじゃねぇか?お前はそいつの奴隷だったのか?何でもハイハイ言う事聞くなんて馬鹿なんじゃねぇの?本当に俺と連絡取っていたかったのなら、その男に俺の事をちゃんと話して、連絡取っても良いようにしてもらえば良かったじゃねぇか」

麻美「そうなんだけど…私馬鹿だからどうする事もできなかった…本当に裕輔君には悪いと思ってるし、私が全部悪いからこんな事言える立場じゃないんだろうけど、どうしても裕輔君と連絡取っていきたいの…もう私とは連絡とりたくない…?」

裕輔「謝れば良いってもんじゃねぇだろ?お前は男ができたら、また同じ事を繰り返すかも知れない。大体にして、何で俺なんかとそんなにしてまで連絡取り合っていきたいんだ?別に俺じゃなくても、男なんて腐るほどいるじゃねぇか」

麻美「それじゃダメなの・・・。私裕輔君以外の男友達は携帯のメモリーから全部消しちゃったもん・・・裕輔君の番号だけは、元彼にバレないようにこっそり残しておいたんだよ・・・?それにこれから先、もし私に彼氏ができたとしても、裕輔君の事は大事な友達ってちゃんと話して、ずっと連絡取っていけるようにするから・・・お願い・・・また前みたいに私と連絡取って・・・」

この時俺にはサッパリ分からなかった。

俺と麻美はメールや電話でしか話したことがない。
一度も逢った事がない相手なのに、どうして泣いたりしてまで俺と連絡を取りたいのか?
お互い暇つぶし程度の関係だったはずなのにどうして・・・?
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