ヒメ恋~Eternal Love plus+*~
「パパ~!!お帰りなさ~い!!」
「ただいま、里海。いい子にしてたか?」
「うん!!里海、ちゃ~んとママのお手伝いしたよ?」
「そうかぁ、さすがお姉ちゃんだな?里海は」
エライエライと頭を撫でられた里海は、とってもご機嫌。
そんな2人の仲睦まじい姿を目を細めて見つめながら
「海里、お帰りなさい」
と、とびきりの笑顔で旦那様を迎える。
「ただいま、美海」
例え里海の前であっても、あたしの腰に腕を廻してゆっくり体を引き寄せる海里。
そしてーーー……
触れるだけの優しくて甘いキスをするのが、あたしたちの日課。
あたしは最初、里海の前でもこうしてキスすることに抵抗があったんだけど。
「愛し合う両親の姿を見て育った子供は、ぜったい人を傷つけたりしないよ。
……子供たちには、愛し愛される優しい人間に育ってほしい」
幼少時代、不仲な両親の姿に傷つき心を閉ざしてきた海里。
「子供たちには、オレのような思いをさせたくないんだよ……」
これは海里の口癖で。
本当にいつも子供たちの幸せを願ってる。
だからこそ、あたしたちの子供には、いつだって愛し合う自分たちの姿を見せよう。
それが、子供たちのためになるからーーー…
……と言う海里の子育て論に、あたしは今素直に従っている。