ヒメ恋~Eternal Love plus+*~
美海を抱き上げた瞬間に思ったこと。
……軽すぎる。
二児の母親なのに、おまけに海音は一番手がかかる時なのに……こんなに痩せていていいのか?
ぶっ倒れたりしないか?
途端に不安が襲った。
「美海…身体平気か?」
「どうして?」
「軽すぎるから」
「それは元々だよ……」
「オレがいない間、ちゃんと食べてるのか?」
朝ごはんはいつも一緒に食べるけど、もちろん昼は別。
夜だって仕事の都合で遅くなる時は外で済ます。
美海は『待ってる』って言ってくれるけど、海音の夜泣きで何度も寝室を抜け出してるのをオレは知っている。
きっとろくに眠っていないはずなのに、朝はオレより早くベッドを出て朝ごはんの支度をしてくれる。
だから夜くらい早く寝てほしくて、遅くなる時は外で食べるようにしていた。
だけどこの軽さ……
オレがいない間、ちゃんと食事をしているのか?
「里海や海音に気をとられちゃって……最近あまり食べられないかも…」
ーーー…やっぱり。
「オレ、夕食も家でとるよ。美海と一緒に食べる。でなきゃ心配だ」
美海に負担をかけたくないと思っていたけど。