ヒメ恋~Eternal Love plus+*~
どんなに遅く帰っても、けっきょく美海はベッドの上で起きて待ってる。
「先に寝ていい」といつも言っているのに。
『あたしたちのために頑張って働いてる海里に、ちゃんと顔を見てお帰りなさいって言いたいの』
そんなこと言われたら何も言えなくなる。
愛しくて……愛しすぎて抱き締めずにはいられない。
でもまさかろくに食事もとれていなかったなんて……気づいてやれなかったオレの不甲斐なさに気分が沈んだ。
それならーー…
「オレと一緒なら、美海もちゃんと食べれるだろ?」
「えっ…いいの?待ってても」
「いつも待ってるくせに」
嬉しそうに笑う美海が可愛くて、思わずキスをしてしまった。
ギュッと首に絡められた細い腕がより一層愛しさを増す。
オレが守りたい……
そう思える。
「無理だけはするなよ?」
「うん」
「待ってる間に眠くなったら、先に食べて寝るんだぞ?」
「ふふっ。海里ってまるであたしの親みたい」
「えっ…」
ーー…美海。
それは色んな意味でショックだ。
「オレ…もしかして老けた?」
つい大真面目に聞いてしまった。