ヒメ恋~Eternal Love plus+*~
そっと細い身体を抱き締め返しながら言った。
「ごめん…ただのヤキモチだから」
「ヤキモチ?」
「立場上しかたなくても、やっぱり美海を人前に出したくないんだ」
こんな女々しい男なんて美海、引くかな…。
美海に関していつも余裕がない自分が、なんだかすごく情けなく思える。
こんな自分を見て、美海はオレを嫌いになったりしないか?
そんな不安な気持ちを知られたくなくて、美海の首筋にキスをして顔を埋めた。
「海里…そんな心配いらないよ」
「え?」
「だって、あたしもう海里の奥さんだし、子供だっているんだから」
「……関係ないな」
「どうして?」
「美海が“女”だから」
子供が何人いたって、オレと結婚していたって、そんなものきっと何の障害にもならない。
美海は確かに“妻”で“母親”だけど、それはただの事実で。
周りの男たちから見れば、ただの“女”だ。
キレイで…品があって…子供を生んだことで、大人の色気も加わった。
オレの目にも、今も変わらず美海はただの“女”として映る。
片時も離れたくなくて、いつも手の届く場所においておきたい。
オレの知らない美海の時間も、全て支配してしまいたい。
完全にもう“美海中毒”だから。