ヒメ恋~Eternal Love plus+*~
「美海、今から海音に男を連想させる話なんかするなよ?」
そう言うと、海里はあたしの隣に腰掛け、海音の頭を優しく撫でた。
「里海に好きな男の子ができて、そんなにショックだったの?」
ちょっと意地悪っぽく聞いてみると。
「なっ、当たり前だろ?愛娘が他の男とキス……はああ……昔のオレの行いが悪かったから天罰なのか?」
深い深いため息をつきながら、昔、あたしと結婚する前の自分の行いを悔いている様子。
ハデな女関係で、来るもの拒まず、去るもの追わずだった海里。
あたしと結婚してからはずっと、あたしだけを大切にしてくれている。
仕事の付き合いでも、女性と2人で食事をすることもしない。
誘われることは多いそうだけど(秘書の話によると)いつも「妻に心配かけたくない」と言って断ってくれるそう。
そんな海里を、あたしはますます愛おしく感じるの。
「海里、あたしがいるじゃない。
……あたしだけじゃ足りないの?」