愛してると言えなくて…



身体の中心から熱いものがこみ上げる


『好き…だ尚』


雨が少しずつ止んでいく


悠吾は抱きしめていた腕をほどく


「ごめん」


熱くなっていた身体が冷める


「私…何やってんだろ」


涙が溢れる


「なんで…?そんなことすんの」


「えっ…」


「なんで待ってたの?何で抱きしめたの?何で好きとか言うの?なんでよっ」


そう言うと尚は走って家に帰った










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