愛してると言えなくて…
「ありがとう。尚…でも変な奴のせいで尚が傷つくの嫌なんだ。だから、中学校の行き帰りは悠吾と一緒にいて欲しい。」
「えっ...それって…?」
尚にはあまり意味が分からなかった。
「悠吾と付き合っている振りをしろって事だ…」
純は少し目をしょぼつかせる
「・・・。」
尚は黙り込んで悠吾を見た
「俺は尚に変な事しないって純に約束した。」
信用しろと言うように悠吾は尚の目をじっと見つめる
尚をは一息つくと
「分かった…」
泣きそうになった
そう言ってから一ヵ月後
いつも通っていた廊下もいつもとは違うように見える
一杯の拍手なか花道を通り
尚達は卒業した
皆、泣いて、抱き合って。
この桜第一小学校に別れを告げた
これから皆それぞれの道歩み始める。