彼はみんなの王子サマ
「じゃあ東海林さんは朝加さんの隣ね」
先生の指差す席は窓側の後ろの席。
あたしの席の隣で女の子が立っていた。
先生に一礼をし自分の席に歩みよる。
「隣の朝加梓美(アサカアズミ)だよ。よろしく」
可愛らしい笑顔であたしに手を差し伸べた。
あたしは吸い込まれるようにその手を握った。
「よろしく…朝加さん」
「梓美って呼んでよ椿咲」
「梓美…よろしくね!」
初めてだった。
高校に入って女の子から呼び捨てされるの。
初めてだった。
高校に入って、女の子を呼び捨てしたの。
あたし達が仲良くなるのに時間なんてかからなかった。
先生の指差す席は窓側の後ろの席。
あたしの席の隣で女の子が立っていた。
先生に一礼をし自分の席に歩みよる。
「隣の朝加梓美(アサカアズミ)だよ。よろしく」
可愛らしい笑顔であたしに手を差し伸べた。
あたしは吸い込まれるようにその手を握った。
「よろしく…朝加さん」
「梓美って呼んでよ椿咲」
「梓美…よろしくね!」
初めてだった。
高校に入って女の子から呼び捨てされるの。
初めてだった。
高校に入って、女の子を呼び捨てしたの。
あたし達が仲良くなるのに時間なんてかからなかった。