約束-promise memory-
その後、正気を取り戻した俺は、すぐに救急車を呼んで、両親を病院へ運ばせた。
母さんは、何とか助かったけど、父さんは、そのまま逝ってしまった。
手首を切ったうえに、父さんの死で、精神が正常に保てなくなった母さんは、精神病院を薦められた。
父さんの死によって、母さんとの生活を取るか、凛達との生活を取るかで、2択の選択が俺の前につき出された。
そして、まだ小学生の俺には、母さんとの生活を選ぶしかなかった。
凛にはさよならは言えない。
言ったらきっと、凛から離れられなくなる。
それに、母さんを支えていけるのは俺しか居ない。
凛には、塁もいる。
こんな判断から俺は、翌日、この街、そして、凛達の元から去った。