約束-promise memory-





「ハァ・・ハァ・・・・・塁!」


やっと塁に追い付いた。


後ろを振り向いた塁は、ちょっと目を見開いてビックリしている。



「凛……こんな所で何してんだよ」


「塁、さっきのは何?どうしたの?何があったの?」


「なんだ、見てたのかよ」


「あんな騒いでたら…壱を、殴ったって…」


「ああ」


「殴ったのは……私の為?」


「……俺は、お前を傷つけるやつは許さない。特に壱は、俺が一番信用していた親友だからな」


「塁……」


「だけど、お前がまだアイツの事が好きなら、俺は反対はしない。俺はお前を信用してるから、お前が選んだ相手なら、お前の好きにすればいい」



塁、なんだか苦しそう。



「塁、私……」


「だけど、またお前が傷つくようなら、今度は俺はお前を離さない。授業に戻れ」




そう言って、塁は、立ち去った。


私は止める事ができなかった。







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