約束-promise memory-
「ハァ…よし」
一つ溜め息をついて、席を立った。
「凛?」
溜め息に気付いた茜が、私の名前を呼んだ。
「茜…」
「行くの?」
「うん、本当はちょっと不安なんだけど、せっかく神様が壱に逢わせてくれた。だから後悔しないように、私は壱の話を聞きたいんだ」
「凛がそうしたいなら、すっきりしておいで」
「じゃ、行ってくるね」
「うん」
茜には、笑顔を向けて教室を出た。
「凛、大丈夫かな?」
「凛なら、大丈夫なんじゃないか」
「凛々…」
「そういえば、塁は?」
「あれ?居ないね」
「ま、塁のやりそうな事は大体予想つくけどね」