約束-promise memory-
-凛 side-
「どうしたんだよ?凛」
「ねぇ、あれって」
似ている。
あの人に。
私は、横道にいるある人物を見て思った。
「誰だよ?」
塁も、私と同じ方向に目を向けた。
「若菜…さんじゃないの?」
「こんな場所にあの女がいるわけないだろ?」
「だけど、似てる」
男の人3人くらいに囲まれてて、あまり顔がよく見えないけど、横顔が似てる。
「あの財閥のお嬢様がこんな物騒な場所にいるわけないって」
「そうかな?」
暫くして、その女の人は男の人たちと、建物の中に入っていった。
「行くぞ」
「う、うん」
気のせいかな。