約束-promise memory-





-若菜 side-




もうすぐ、

もうすぐよ。



壱が私のものになる。

完璧に。

あの女さえいなければ。



私は交渉の為に、3人の男とビルの中に居た。



「おい若菜」


「何?」


「その計画はいつ決行するんだ?」


「そうね…3日後でどう?」


「3日後か。わかった。で、ちゃんと準備してくれてるんだろ?」


「これよ」




私は、家から持ってきたアタッシュケースを渡した。

男達は中身を確認して、不気味に笑う。



「お前も、悪い女だな」


「欲しいものがあるだけよ」




私はそれだけ言って、ビルを後にした。






< 222 / 309 >

この作品をシェア

pagetop