約束-promise memory-
『綺麗~!見てみて!透き通ってるよ!』
『おっ、マジで綺麗~!』
『塁に似合わないその言葉~!』
『なんだと??』
そんな私達の姿を、壱はいつも笑顔で見つめていた。
私は幼稚園の時に、壱に抱いた小さな恋心とはまた別に、その気持ちは"意識"へと変わっていった。
幼稚園の頃は、壱や塁に『大好き』と言えたんだけど、小学校6年になった私は、初めて壱と『付き合ってみたい。一緒にずっと居たい』と思うようになった。
塁を親友として好きと言うのとは別に、壱は『特別な人』になっていた。
壱の前では女の子らしく。
壱が他の子と笑顔で話してるのを見ると心が痛い。
それはまさに"恋"だった。