約束-promise memory-
-若菜 side-
倉庫の前で、壱と向き合う。
そして壱は、意外な言葉を私にかけた。
「とにかく、無事で良かった」
「え?…どうして?どうして怒らないの?」
「……怒ってるよ」
「…そ、そうよね…」
壱の目は、明らかに怒っていた。
「若菜…お前のしたことは最低だ」
「…ごめんなさい」
「謝って済む問題だと思うのか?」
そうだよ…
そうだよね…
謝って済む問題じゃ…
「若菜さん…本当に無事で良かった」
「南沢…さん」
南沢さんは、私の目の前に立った。