約束-promise memory-
思いもよらない壱からの言葉。
涙が出た。
小さく頷き返事した私を、壱は優しく抱き締めてくれた。
『私もずっと壱が好きだった』
『うん、嬉しい』
『本当にずっと一緒に居てくれる?』
『ああ。ずっと一緒だ』
『じゃ壱、小指出して?約束しよ?』
『約束?』
『うん、ずっと一緒に居るって約束』
すると壱は優しい笑顔で、スッと小指を出した。
私はその小指に自分の小指を絡め、唄った。
"約束の唄を"
『――――――指きった。』
そして小指と小指を離した。