約束-promise memory-
-塁 side-
俺はズルい人間だ。
あんな言葉で、凛をあたふたさせて…。
期待して、もっと…そんな凛を見たくなって。
俺だけを、見て欲しくて。
望みなんてないかもしれない。
凛がどれだけ壱を好きだったか、俺は知ってるから。
だけど、壱の知らない凛を今まで見てきたのは俺。
俺なんだ。
怖い。
壱は確かに親友だ。
そんな壱にでさえ、渡したくないって思う自分がいて。
ああ、俺ってこんな独占欲強かったけ?
はは…笑える。
「るいーー!!コーラでいいかな?」
「ああ!!」
あの笑顔だって、今は俺が見てる。
あの笑顔が今は、俺に向いてるんだって思うと、もうダメなんだ。
明日なんて待ちきれないんだ。
明日告白の返事を断られたら、俺…どうすんだろう。