約束-promise memory-





-凛 side-



学校を出て、ちょっと歩いたけど、会話がない私たち。


なんて切り出そう…。


すると塁が、並木道を通ろうとした時立ち止まった。



「塁?」


「ここも、何回通ったかわからないな」


「え?」


「春、夏、秋、冬…それを何回も繰り返し通って来た。凛と一緒に」


「う、うん…」



塁は私に振りかえり、私の目を真っ直ぐ見て言った。




「壱と凛と3人で過ごした時も、凛と壱が付き合うってなった時も、そして…壱が居なくなった後も、凛と2人でここを通って来た」


「…………」


「これからも俺は、凛と歩きたい。俺は凛と、一緒にこの道を、ずっとずっと大人になっても歩きたい…俺、凛を幸せにしたい」


「塁………」



強い風が吹いて、塁の髪がなびいてて、少しドキドキしたの。




「俺じゃ、ダメ…か?」




告白の返事って…ことだよね?


どうしよう…。


どうしよう…。



私、、、








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